2010年12月01日

有機農業 講演会

有機農業 講演会

11月17日
白川町有機の里つくろ協議会主催で講演会が開かれた。

講師は、静岡県から炭素循環農法について、城雄二さんにお越しいただいた。
前日の中津川での講演の後2時過ぎにこちらにお越しいただけ、
畑の診断をしてもらった。

有機農業 講演会

GOEN農場の畑の大きな改善点は、水のかけすぎということが指摘された。写真でも青いホースが見られる。
ハウス栽培には、冠水設備に労力がかなりいるのだ。
肥料で育てる場合には、水が、肥料分を植物に運ぶ役目もするのだが、
この炭素循環農法で大事なのは、もともと土の中にいる糸状菌に炭素(主に木)を餌として
与えてあげ、糸状菌が植物と連携して菌糸を張り巡らすことで、根にチッソも、水も地中や空気中から植物に運んでくるため、
水は、糸状菌の繁殖を阻害する。土の団粒化を阻害することになるという。
まだまだ、肥料、水といった感覚が邪魔をしている。

講演会では、このように水を与え、失敗した例を写真などで示していただいた。

もう1点は、GOEN農場は廃菌床を近くのキノコ農家からもらうことができている大変恵まれた農場なのだが、
持ってきてもらって積んでおくと、中から発熱して、雨がしみこんだりすると、カビがはえてしまう。
この状態を畑に持ち込むと、バクテリア(微生物の中では下等層にあって腐敗菌も多くある)が増え、腐敗状態を促進してしまうことになると指摘された。

有機農業 講演会

無肥料で5ねん目になるGOEN農場だが、半減はしたというもののまだまだ虫の発生があり、今年も露地の大根が虫の発生で不作だった。廃菌床を、コンテナや空気の通る袋に入れて保管するようにし、もっと生き物の声を聞く自分になることに気付かされた。

講演の後、有機農業支援センターの結びの家で、遠く三重県や、名古屋から参加された方々と交流ができました。

その時、城さんより、木材をチップ化できる破砕機が中古で50万円くらいで見つけれた。
このような山のある地域なら、何人かでこのような機械を導入して、チップを作っていったらいい。というお話に。
ちょうど、の参加した方方の口口から今年のイノシシや鹿、いたち、狸などの野菜やコメへの被害の話が出た。
山が里近くまで荒れているから、エリアが人間たちのより近くにまで下がっているからだとの指摘がある。

また、楢枯れが全国で広がっていて、ここ白川も例外ではない。
大きな木に虫が入って、周りの若い楢の木までからしてしまうそうだ。これは、楢の木を炭焼きやほだ木として切り出さなくなり、古い木がいつまでもたっているせいなのだとテレビで報告されていたらしく、山の手入れ、竹やぶのていれが急務だという。

木は、この農法には欠かせない資源、チップにする機械があったら、この山の資源を使っていき、
畑の土が2メートルも棒が入るような土にかわり、無農薬で、虫もつかない、そしておいしい野菜たちができ、
人々の健康や喜びが帰ってきたら、、、まさに地域自然循環の、本当の有機農法がそこにあると思えました。
そして山に手入れが入れば、猪たちの被害や猪たちが殺されることも少しはなくなるのだ。

山の下草を集めて田んぼに入れる人は少し前まで私も見たことがあります。昔から、下草刈りが競争でされ、
山に入り、山の恵みを田に入れ、木が育つように食べ物を育ててきた。農薬などなかった時代、虫の害など
今のようなありさまではなかったのかも知れない。

しかし、現実山に入って木を運ぶ仕事や、竹やぶの手入れと言った仕事は、お金では測れない仕事になってくる。
林業と連携したり、チップ化する機械への支援など、中山間地の有機農業の豊かな挑戦が始まりそうだ。
いや、山あっての田んぼや畑なのだ。山が木たちが人に振り向かれず、寂しがっているのを猪たちの応酬で伝わってくる。

一枝でもいい、この冬は、山に入って枯れた枝や木に感謝して畑に持ってこようと思う。





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Posted by えごまかーちゃん at 21:56│Comments(0)白川町有機の里づくり協議会
 
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